社員インタビュー

- クリエイティブ部 デザイナー
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M・Y
中途入社 / 2年目
教える立場から、プレイヤーへ
美大でグラフィックデザインを学び、卒業後、美術系の専門学校でデザインの基礎を教えていた。
が、デザイナーの立場で仕事をすること、プレイヤーとして制作現場に立つことに興味を覚えた。
「将来的に制作に関わるのであれば、アプリやWebは見過ごせません。その最前線に身を置きたいと考えました。」
そして、アップフロンティアへ。
第一印象は、より新しいものを取り込んでいこうという先進志向。
加えて、温かみがあり、笑顔で包まれている環境。
ここなら働けると感じた。
今、UX/UIのデザイナーとして、クライアントが望むサービスに形を与える。
「ディレクターと画面設計を行い、その後、エンジニアと一緒に形にしていくという、人と人の間に立つ役割が求められます。」
グラフィックデザインは、制作後、世に出れば完結する。
一方、アプリやWebサイトは、更新という継続的なブラッシュアップが発生する。
「今まで“点”として見ていたデザインが、時間軸の中に置くことで、“線”、あるいは“面”で見られるようになりました。」
アプリもWebも、ユーザが使いたいと思った瞬間、どう誘導するか、そこが問われる。
「使う人、使われる環境を想像し、そのストーリーを膨らませながら出てくる細かなアイデアをまず形にします。
見る人の環境・動作を考えたデザイン。画面づくりというより体験をデザインしていく。」
日常を見る目が変わった。
「例えば、通勤途中に、周囲の人のスマホの持ち方を観察し、右手で持つか左手で持つか、
といったことを気にするようになりました。そうやって、少しずつ自分の中の引き出しを増やしています。」
複数の軸を持つ意味
自らのライフワークとして、プライベートでは、絵本制作に取り組む。
「未就学児から小学高学年を対象にした手作り絵本です。
自ら作ったキャラクターや身近なことをテーマに、絵本やイラストを描いてギャラリーで発表したり、
イベントに参加したり出版したりという活動を、大学の卒業と同時に始め今も続けています。」
仕事以外の軸を持つこと。それが自身の成長にとって意味があると感じる。
「意識して自分の中に軸を2つ、3つ持つことで、それぞれの考え方が通じ合ったり、
双方のメリットがつながったり、その相互の関わりがパラレルに共鳴し合う。
それが、仕事でも自らの成長にも相乗的な効果を与えているように思います。」
ひとつひとつを丁寧に
常に心がけているのが、“丁寧に”。
「作業はもちろん、コミュニケーションや提案など、すべての行動に対して“丁寧に、慎重に”というのがベースにあります。
その基本の上に、面白いアイデアやアウトプットが出てくると考えています。」
その基本姿勢を育んだのが、柔道。
小学生の頃から道場に通い、柔道が体に染みついている。
「柔道の考え方は、心技体。そのバランスを常に心に留めます。」
柔道の技には、型がある。
それを反復しながら体に馴染ませ、自然に技が出せるようになるまで練り上げていく。
「一つ一つの動作に意味があり、腕の動き、足の運びにも理由があります。
相手のバランスを崩すために重心をずらす、不意を打って相手を動かす、というように動きが意味を持つ。
それを理解して、丁寧に練習を重ねていく。
その訓練を小さい頃から積んでいるので、デザインを考える際も、
なぜ、この色を使うのか、この文字なのか、この大きさか、すべてに意味と理由を求める。
そう考えるのは、柔道が身体に馴染んでいるからだと思います。」
今後は、VRやARなど、新しい領域で活躍できるデザイナーになりたい。
「365日デザインが好きになる、そういう気持ちを持つことが大切だと思っています。
それを常に意識しているし、アップフロンティアには、そういう気持ちになれる環境がある。
自分の中に軸が複数あることも大きい。デザインに飽きることはありません。」
UXデザインは、考えることが多い。
だから、一つ一つの問いに対して真摯に向き合い論理的に思考する。
常に、考えている人である。
穏やかに思考し、丁寧に応える姿からは、良き師であったことも窺い知れる。
- VIEW POINT
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どんな球でも受け止める、泰然とした包容力。
理由を突き詰めて考え抜く、深く静かな洞察力。
かといって、孤独を求めるかといえば、仲間と事を成し遂げていくプロセスに喜びを見出しもする。
理性的な大人の印象。だからこそ、年齢を訊いて、驚く。
この先を見てみたくなる人である。
インタビュワー:高梨 哲