社員インタビュー

新しいものに関わっていけるので、経験を積んで自身の視野や技術力を広げられる。

システム開発部 エンジニア

S・H

新卒入社 / 6年目

仙台から来た少年

アップフロンティアが仙台ラボを立ち上げた際、新卒で採用された。
「システムエンジニアになるための専門学校に通っていました。そこに、他とは違うおもしろそうな会社の求人が出ていて、すごく目立っていました。」

それがきっかけで、入社。最初に求められたのは、プログラムを書く能力だった。
「最初の3年間は、Webのコードを書いていました。ちょうどその頃、Webの技術が転換のタイミングだったので、その渦中で最新の技術を吸収していきました。」

その後、仙台から東京へ。
かつての少年は今、5年目を迎え、大型のAndroidアプリ開発案件において中心的な役割を担う。
「大きな機能追加開発の際は、仕様を決めてから、2〜2ヵ月かけて新機能を開発します。アプリのリニューアルをする場合は、半年以上かけて新しいアプリを開発しながら今のアプリの機能開発をしたり、結果的に同じ案件でも並行して複数の案件として動かしています。」

Webに関わっていた時に学んだノウハウを、今のアプリ制作にも応用できるようになった。
「扱う技術は違いますが、そこで必要になる学び方・構築に向けた段取りやアプローチの仕方は共通しています。Webで学んだこと・経験したことが今に活きているように感じます。1年ほど前から、設計や仕様を決めるためにお客さまとの折衝も担うようになりました。」

能力が身についたからこそ、見えてきたこと

エンジニアとして能力が身についてきたからこそ、コミュニケーション能力が必要になってきたと感じている。
案件を担当するディレクターは、エンジニアリングや仕様に明るく、理由を説明すれば、分かってもらえる。
「バグ修正や新しい仕様を決める際、ディレクターに対して内容をしっかり伝えるよう心がけています。お客さまに提出する資料も、技術面に関してはエンジニアの観点からきっちりメリット・デメリットを説明するように心がけています。」

これまでは、自分がいかにうまくコードを書くかが最大の関心事だった。
でも、今は周りにうまくコードを書いてもらうためにはどうすればいいか、そこを考えている。
「エンジニアの視点で何が必要か、何を見るべきか、何をクリアにしておくべきかが見通せるようになってきました。そもそも、エンジニアとしての経験値がなければコミュニケーションの取りようがない。成長したからこそ、その必要性を理解できるようになったと思います。」

コミュニケーションの中身にも精度が求められる。
フワッとした要望が飛んできても、本当のところ何をしたいのか、何が求められているのか、そこをしっかり汲みとり具現化していく。
けれど、仕様を決めて実際に設計してみると仕様の齟齬が見えてくる。再度、仕様に戻り、設計し直す。
実装に移ると、今度は設計部分に調整点が見えてくる。
「必要な要素や要望を聞き出し、それを仕様の段階で決めた上で、設計、実装と進みますが、お客様サイドが求めていることをすべて聞き出せていないこともある。一方、条件をすべて提示されていても、自身の経験知では条件を考慮しきれず、後々から漏れが出て、実装段階で対応しなければならないといったことが起こる場合もあります。」

手戻りなく、進むのがいちばん。
「仕様を決めた段階でどうすべきかがきちんと考えられ、見通しが立った上で、すべての工程がスムーズにいった時は、本当に気持ちいい。手応えを感じます。」

求められるものと求めるものの狭間で

今は、設計を司るテクニカルディレクターの道へと近づきつつある。
それが求められている役割だが、一方で、自身はコードを書くことの面白さも知っており、そこには未練もある。
「自分としてはコードを書くのも好きです。コードからは離れたくない気持ちもあります。」

コードは画面ごとに誰が書いたのかがわかる。いわば、口調や指紋と同じ。書いた人間の個性がそこに表れる。
「自分が書くコードは、そういう個性が出ないもの。誰が書いたものか、わからないくらいに個性を残さず、自然でクセのないものを書きたいと思っています。誰が見ても、スッと入ってくるコードが理想的です。」

個性を消しながらも、その実、それが個性を表すという、逆説的な主張。
「めざすところは、ひと目でわかるシンプルで見やすいもの。そういうコードを書いてもらえるチームができるといいと思っています」。

個を語りながらも、そこにチームのありようを考えている。
それはすでにチームリーディングの視点でもある。
仙台から来た少年は、今まさに発展の途上にある。

VIEW POINT

社内で育った“生え抜き”である。
この場所でいろいろ新しいものに関わり、経験を積むことが自身の土台となっていく、そこが魅力だという。
技術はつながっていく。この人の成長は、UPFTの成長でもある。
未だ少年の面影を残しながらも、その表情と語る言葉は、しっかりと自信に満ちている。

インタビュワー:高梨 哲